ユウコクラン

T090325_066 沢の途中で見つけたユウコクラン。

綺麗に咲いているのにあったのは、本当に10年ぶりぐらい。山の中の音を捉えるという企画で上原のテレビ塔から、電源ケーブルを引っ張っていた時に、暗い湿地の脇で見つけたのが最初。

あの頃はデジカメなんて誰も持っていなくて、僕の撮った写真も今はネガでしか残っていない。

が、なぜか、去年ぐらいからユウコクランの株をやたら目にする。ただ、咲き終わりとか、まだ花芽も出ていない状態とか。

「幽谷」ランという名の通りの場所に生えている。そしてとても静かな場所が最近の僕のお気に入り。別に増えているわけではないだろうが、僕の視点が変わったのか。

ヤツガシラが僕の村にも

Yatsugashira やって来ました。春の鳥。

残念ながら決定的瞬間は撮り逃しましたが、僕らが車から見ている中、頭の飾り羽を見事に広げてモヒカンに。

これが八つ頭の由来なんですね~。

そう言えば、以前草原で拾ったヤツガシラの頭蓋骨、あれどこやったかな?わりと開けた草地なんかを好む鳥です。

ブラーミニメクラヘビ

Tp3100043 ガヤ原を耕し、一から畑を作っている。まあ、大変な労働だし、怠け者の僕がよくやろうと思い立ったなとも思う。

出てくる動物の一番手はやはりミミズ。とんでもない大きいのが土を起こす度に飛び上がって出てくる。この土地はかなり肥えているようだ。作物への期待は高まる。2番手はムカデ。あまり大きいのはいないが、土を起こすと、さっと現れ、土くれの隙間に瞬時に身を隠す。別にいてくれてもいいのだが、この畑は娘も出入りするので、見つけたらご退場いただいている。慣れてきたので、今は素手で頭を捕まえて殺しているが、いつか噛まれるかもしれない。

そして、畑作りをしていて絶対見たかったのが、このブラーミニメクラヘビ。世界最小のヘビだ。前に見たのは、もう何年か前、道の脇の草を手で刈っている時に、足元に干からびたミミズのように落ちていた。それでも嬉しかったが、今回はとにかく生きているのが見たい。問題は僕の振り下ろす鍬でこいつを傷つけないことだったが、そう、とは言え作業の進捗状況を見てはそうそう手を緩めるわけには行かなかった。

で、やっと見つけました。60坪耕してわずか一匹。傷つけることなく、見つけられた。せわしく逃げ回るのを発砲スチロールの箱に入れて観察。進行方向で前が分かるが、実に前後ろの分かりにくい動物だ。やっと落ち着いたので手に乗せてみる。途端にウンコをされた。

顔を欲目を凝らして見てみるが、ほとんど肉眼では見えない。Tp3100036 が、デジカメでスーパーマクロモードで撮影してみるとはっきりと目が見えた。

土の中で生活しているので、退化してしまったのだろう。なんだか、見えているのかいないのか。

このヘビ、土の中で生活し、蟻なんかを主食としているらしい。どうりで口も小さい。他のヘビのように顎が開くことはなさそうだ。そして資料によれば、単体で繁殖する単為生殖を行うようで、これが一匹いれば、いくらでも(?)広がっていける。実際こいつは外来種らしい。外来種というと今の世の中、よくないイメージが付きまとい損なのだが、とは言え、ほとんど目にしないメクラヘビは憧れのヘビ。

体温で弱らないように撮影後はすぐに土に返してあげました。

コンジンテナガエビの交接

Ttebikoubi 西表の渓流に住む大型のテナガエビ、コンジンテナガエビ。ザリガニとよく間違われてしまうぐらいデカイ!

なおかつ美味いヤツなのだが、こんな姿を見つけてしまうとちょっと食えない。これは、大きなオスが中ぐらいのメスを抱きかかえ、交接しているところ。

水の流れの緩やかな隠れ家的な水溜り、しかも外部からはほとんど遮断されている小さなポットホールだ。そこで子孫を残す為の懸命な営みが行われていた。

テナガエビ類の交接はメスの脱皮直後に行われる。オスがメスを優しく外敵から守りつつ、メスをひっくり返して、その腹部に精子の入った袋を付着させる。そうすると、その数時間後にはメスが未受精卵を自分の腹肢に生みつけ始める。この際、精子に触れて受精する。そんな仕組みだ。

面白いのは、この大きなオスの顔。なぜ赤く染まるのだ?

お客さんと一緒に観察。最後は「やっぱりオスは必死なんよ!」これにみな納得。

イリオモテヒメラン(アーカイブ)

Iriomotehimeran_3 ツアーで人が歩く山道、その本当に人が足を置くような場所の脇に、小さなランがあるのには昔から気付いていた。あんまり近く過ぎて何度か踏まれたりもしていたが、この株はしぶとく生き残っていた。

人間による踏圧というのは酷いもので、以前、足を置きごろな岩の脇に生えていたおそらくはツルランの株がポッキリ折れていたり、楽しみにしていたカゴメランが踏まれて枯れてしまったり、などというのを見ていただけに、今回この株がついに花をつけたのは嬉しかった。しかし、これは踏圧というより、歩く人の不注意にも問題がある気がする。先頭を行くガイドさんには是非にも気を使っていただきたい部分だ。

イリオモテヒメランの名前どおり、もとはこの島で発見された小型のランである。が、現在は沖縄本島でも確認されている。大体種名に含まれる地域名は早い者勝ち。ここはイリオモテが勝っている。花は至極地味。軍配のような形の黄緑に紅の混ざった花が花穂に並んで着く。

この地味さゆえだろう。花は花穂の先っぽまで咲ききらぬうちに、また気付かぬ人に踏まれて駄目になってしまった。残念だったが、近くを探して同じイリオモテヒメランがしっかり花を咲かせ終わって結実しているのを見つけた。少しほっとした。

ヤエヤママルバネクワガタ(アーカイブ)

Marubanekuwagata 増水した影響からだろう。滝壺には普段なかった山からの流木が、いくつか浮かんだり沈んだりしていて、その一つは滝壺が再び川となって落ちる岩の隙間に引っかかっていた。

ふと見ると黒光りする大きな虫がいる。見てみると、これは珍しい。ヤエヤママルバネクワガタだ。オスで6cmぐらいはある。どうもこの流されてきた朽木の中を棲家としていたようだ。前日の大増水は彼らにとっては迷惑極まりなかっただろう。

マルバネクワガタは日本のクワガタの中では勿論希少な種類で、ネットオークションなどを見ると剥製すら高値で取引されているのが分かる。僕もわざわざオキナワウラジロガシの洞など見て歩かないだけに、見つけたのはこれが初めてだった。が、調べるとこのメスはクワガタ類では日本最大になるらしい。ではメスの方が見れたら貴重だったのか。

この個体、次の日もまたその次も同じ朽ちた流木につかまっているのが見られたが、やがていなくなっていた。ようやく家屋損壊というショックを乗り越え、メスを探しに出かける気力が戻ったのだろうか。

茶色屋根の下のキノボリトカゲ(アーカイブ)

Sp1010039 ずっとさぼりっぱなしだったので、胸に言葉が溢れている。そこで ブログ以前のいい写真もちょっと掲載することにする。名付けてアーカイブシリーズ。

僕は学生時代からキノコが好きだ。経済学部のくせに、キノコで論文らしきものまで書いたことがある。が、西表はなかなかキノコにはよくない。湿度が高すぎてすぐに腐るのと、虫による食害。そしてやはり全体に種類も量も少ない。さらにいわゆる秋の涼しさが生み出すキノコというのを見ない。島の人もきのこ狩りみたいなレジャーはなく、ごく限られた種類のものを採るだけだ。少し寂しい。キノコが見たい。そんな思いが胸を占める。

なので、10月のその日、山を歩いていた僕は、久しぶりに見つけた秋キノコに思わず目を留めた。イグチかな?そう思って手を伸ばしてやめた。すぐにこのキノコの主を見つけたからだ。それは小さなキノボリトカゲだった。彼女はそのキノコに集まる虫を狙っているらしい。確かに小さなキノコバエが辺りを飛んでいた。

う~む。かわいすぎる・・・・。僕は出来るだけ彼女を脅かさぬよう、地面に這いつくばって写真だけ撮らせてもらった。しかし、こうやって写真を見てみるとしっかりこっちに注意を向けているのが分かる。驚かしてすまない。

キノボリトカゲは爬虫類ながら、シロアリの蟻道を破壊して(あるいは何かの偶然で破壊されていたのか)そのトンネルを通過しようとするシロアリをぱくっぱくっと食べているのを見つけたこともあるし、今回のことにしてもなかなか頭がいい。頭のいい器量よしは、きっと森の人気者だろう。

水中のオオウナギ(アーカイブ)

Soounagi 夜オオウナギを見ることは意外に容易い。いる場所に行けばただ会える。夜行性だし、基本的には縄張りに近いものを持っているので、よほどそこの環境が崩れて逃げ出したなんてことでもなければ大丈夫。

一方、昼間にオオウナギを見たいとなれば、これは運だ。暗い森の暗い淀みになら、昼間でも浮かんでいて姿を見せることもある。

が、川で泳いでいて、オオウナギを見つけたとなると、これはかなり運がいい。しかも大小合わせて4匹ほど見つけた。うちの一匹は穴から顔を出しているわけでもなく、悠然と泳ぎ、石のところで立ち止まって、下を覗き込んでいた。なかなか可愛い。

オオウナギは島では「オニ」と呼ぶ。味に関しては内地のウナギに及ぶべくもないが、それでも料理次第ではかなり美味い。方法はまたどっかで。

アシダカグモ♀

Sp6270233 屋内性のクモの中では日本最大になる。情報では足を広げたらCDRほどの大きさまで成長するらしい。でかい!

が、彼らはまさに益虫。沖縄の家では年中暖かい為か、内地よりもゴキブリが多い。しかも巨大だ。その巨大ゴキブリを食ってくれるのがこのアシダカグモ。内地にもいるが、もともとは熱帯亜熱帯から移動していった種類らしい。ならば、やはり沖縄では内地よりも元気で活発であろう。

網ははらず、徘徊性。敵をおっかけその顎でかみ殺す。家に2,3匹いればその家のゴキブリは根絶されるほどの素晴らしいハンターだ。確かにいざ走りだすと非常に足が早く、ゴキブリと言えども簡単には逃げられまいと想像させる。

しかし、その大きさ、毛が生えた体を見るとなんとなく毒蜘蛛のようで不気味である。したがって、益虫と理解する理性よりも心理的な嫌悪感が先に立つ。そして相手を見た目で判断しては駄目です、と言われた子供時代と自分はなんにも変わっていないことに気付く。

さて、写真のアシダカグモは♀である。何かを抱えているように見えるが、これは実は自分の卵を糸で覆った卵のうである。これを口で咥えて成熟するのを待っているのだ。そしていざ卵が成熟すると壁に押し付け立ち去る。そしてその卵のうからは沢山の子蜘蛛たちが袋を破って現れ・・・。まさにクモの子を散らしたように我が家中へ散っていくのか?ううう・・・なんとなくいやだ・・・。やはり屋外にご退場いただくことにした。

コンジキヤガラ(アーカイブ)

Sokinawamuyouran 2005年の話。雨ばっかりの梅雨もまもなく明ける。ここ数日は比較的天気もいい。で、歩いてみた森の中。まだグジュグジュの残る山道の斜面に珍しい植物を見つけた。コンジキヤガラという蘭だ。金色矢柄かな。地面から花茎のみを高く伸ばした姿はなかなか異様だ。花も花か?と思うほど地味である。

その時はもう太陽の傾きの加減でそこが暗かった為、明日戻ってきて写真を撮ろうと思い、去った。そして次の日の朝、天気もいいのでワクワクして出かけてみたら、あった筈の場所でランが見当たらない。おかしい。どこにいったのか?確かに昨日はあった。それがなぜない?

ついつい悪い方に考えてしまう。蘭を狙う人が西表にもやってきて、自生地を荒らすのはよく聞く話だ。昨日帰りにすれ違った観光客。もしかしたらプラントハンターだったのか?採られてしまったのだろうか?いやいや、そんな悪いことはするまい。思い直し、這いつくばって探す。「あっ、あった!」そして見つけたのは、中ほどで折れてしまった花茎。折れた先端部も見つけた。見れば、着いていた筈の花が一つも残っていない。どころか全体的にボロボロのなっている。これはどうしたことだ?

近くを探して別の株を見つけた。ああ!カタツムリ!その株には小さなカタツムリが覆いかぶさって花芽をむさぼっていた。そういうことだったか・・・。しょうがないなあ、これは・・・。

幸い、まったく齧られていない株も見つけた。下手糞ながらなんとか写真も撮れた。しかし、こんな小さなランですら、本当に様々な外敵と対峙しながら生きているのだなあ・・・としみじみ思ったのであった。

p.s.僕はこの蘭がオキナワムヨウランと思い込んでいたのだが、同じ島の茂木さんの指摘で、コンジキヤガラという別の蘭と判明した。茂木さん、ありがとう。