トーフ岩を押す(アーカイブ)

Sminamikaigan 海岸を歩くなら満潮時よりは干潮時がいい。それも大潮の最大満潮なんかに合わせて歩くと、実に歩みは快調だ。満潮時には大きな岩ばかりが連なる為に、上ったり跳んだりして越えていかなくてはいけない難儀な磯も、干潮時ならばちょっと沖を回ればいいだけ。潮の引いたイノーの底はだいたいなだらかで、走れと言われれば走れる。この辺りにはまだ珊瑚は見えない。珊瑚はもう少し奥。海手に連なる。

写真は南風見田を西へ約2時間歩いたところにある大きな岩。なぜか広い海岸にポツンと転がっている。いや、鎮座している。通称トーフ岩(豆腐)。おそらく山の高~いところから台風や地震の土砂崩れでゴロンゴロンと転がってきたのであろうが、その大きさ、形は見事という他ない。

西表では本来、「イワ」と呼ばない。どんな大きな岩石も「イシ」と呼ぶ。だからこのトーフ岩も正しくはトーフイシ。ただなんとなく網取の「ゴリラ岩」と同じような匂いがある。多分、近世になって誰かが形から名付けた単純な名前のような気がする。ただ、一度は見ておきたい西表の光景の一つである。

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