夜中に大雨が降った次の朝である。お客さんと話をするのに後を振り返っていて、次の一歩を下を確かめずに踏み出した。
思わず声を上げてしまった。噛まれる!そう思った。なにか長細くて丸いものをグリッと踏んでしまったのは分った。そいつがすごい力で動いたのも分った。ハブを踏んでしまったのだと僕は思ったのだ。
しかし、噛まれることはなく、よく見てみると確かにヘビを踏んではいたが、ハブではない。大きい。日本最大のヘビ、サキシマスジオだった。ハブではなければ、怖れる事もない。逃げて行きかけたスジオを今度は尻尾を持って捕まえる。次に鎌首をもたげる頭を軽く踏んで首を反対の手で捕らえた。凄い力。捕らえた僕の腕に巻きつき、締め上げる。
しかし、でっかいスジオだった。残念ながら全身の写真がないが、2メートル50ほどあっただろうか。