山道を歩いていると、目立たない花に出会った。瓢箪型の蕾がいくつか付いてはいるものの、花が咲いていない。
残念、花が見たかった・・・。とよく膨らんだ蕾をつまんでみた。
瞬間、蕾が弾けた。一瞬にして蕾は愛らしい花に姿を代え、それを見ていたみんなが同時に感嘆の声を上げた。まるでマジック。
また見たいと他のいくつかの蕾も同じように試してみたが、駄目だった。唯一、僕が最初に選んだ蕾だけが、弾ける時を待っていたのだ。
シマミサオノキ(アカネ科) 西表名ダシカー 西表のイノシシ猟で、ワイヤーを結びつけバネ木にする弾力に富んだ材。