久しぶりのキャンプ!だが、台風が南にいることもあって、やや時化の予報。
しょうがないので、湾内でキャンプをすることにした。
ガイド含めて男ばかり3名なので、当然船はシングルが3艇。
それでも一人4リットルの水や食料、テントなど衣食住をカヤックに積み込めば、ほとんどカーゴスペースは隙間のない状態。
カヤックも重たく、いつになく沈んでいる。
だけども、そこはちょうどいい北の風。
ベースとなる浜まではウインドパドルで風の力に頼って楽々だった。

浜に着いたら、早速グランドシートを広げ、タープ、ハンモックテントも張って一安心。
薪も集めたし、これで後は遊ぶだけ。
やや遅めのお昼は定番出戸ソバ。
この直前に那覇で泊まって、沖縄一番と言われる某ソバを食されてきたお二人。
だけども、そこはどうも口に合わなかったようで・・・・
しかしうちのソバを口にされた瞬間・・・
「美味い!!!」
おお!沖縄一に勝ったwww

さあ、遊びに出かけよう。ロッドを胸に夕飯の魚を狙ってシーカヤックトローリングも開始。
だけど、これが全然当たりもないんだなあ・・・

そうして水落の滝に到着。
最高に気持ちいい水浴びの時間。
ベースでは存分には使えない水。
でもここでは惜しみなく浴びられる。
スプレーカバーも意味をなさないほど、何度も繰り返し水浴びしたせいで、コクピット内は水浸しに。

ナブラはあるのに、ルアーには魚の反応がない。
投げても投げても釣れるのは、葉っぱばかり。

でもそこは魚影濃い西表島。
ハイ!しっかり釣れた。
しかも来たのは一番経験の少ないNさんの竿。
「いやあ、ガツンって急に後ろ髪引かれるみたいな感じで!最初は岩にでも引っかかったのかと思いましたよ!!」
そんな当たりを見せてくれたのが、最近、よく見かけるニジョウサバ。
青物の引きは強烈なので面白いのだ。

釣れると分かれば、俄然気合いも入る。
負けてはいられない。
ミノーがいい動きをするぐらいのスピードで漕ぎ続けることを意識し・・・
しばらく後には、僕もガーラ(ヒラアジ)をゲット。
フックが捻じ曲がる、いい引きだった。
よし、これで今日の晩の刺身はOK!
忙しくなるぞ!!!
ともあれ、船浮集落に上陸。
第一村人は桟橋で水鉄砲遊びに興じる子供たち。
「こんにちわ~!」
やっぱ島の子はエライね。ちゃんと挨拶してくれる。
草抜きをしていたお母さんにビールを交渉し、すごく安くで譲ってもらった。
夏の夕方、よく冷えたビールがホント最高だった。

観光客も帰った後のとても静かな船浮村をちょこっと散策。
いつも来てる場所だけど、たまにはこういう時間帯に過ごしてみたい。
いっぺん民宿予約して泊まりに来てみるかな。

日はどんどん傾いてきた。
さあ、急いでベースまで帰らないと!
光があるうちに魚を捌かないと。
日没時間が気になる。
それでもベースから見た海はあくまでも静かだった。
素晴らしい夕暮れ時。

一人まだ釣れていないMさん。
僕が魚を捌いている横でエギを投げてイカを狙っている。
イカが釣れれば一発逆転ということにしてあげるんだけどなあ・・・

日没になんとか間に合った。
酒の肴完成。
わずかな水をシェラカップでゆっくり体を流し、さっと水を含ませたセームで体を拭く。うまく使えばほんの500mlでスッキリできる。
虫害を避ける為の長袖長ズボンは必需品だ。
そしてランタンに点灯。
いよいよ、雰囲気出てきたよ!!

さあ、楽しい酒と語らいの夕べだ。
たっぷりすぎる刺身は、シーカーサを効かせたカルパッチョ風のつけダレと、コーレーグース入りのお醤油、二つの味で飽きがこないように食べ比べ。
味は、やっぱガーラの方が美味いかな。

そしてキャンプの夜には絶対欠かせない焚き火。
直火が許される場所って今の日本にはなかなかない。
赤い火が僕らの原始の記憶を呼び覚ます。
あとは焚き火大好きなMさんに完全にお任せ。

捌いた魚のアラを餌に夜の海に向かって釣りをしていたMさん。
前回のキャンプでも一人黙々と海に向かっていたのに、その時はあたりなし。
だけど、今日は違った。
起死回生の大きなカーシビ!!
満面の笑み。

夜は更けていく。
僕らの使うこの3つの光源。
ランタンの灯り。焚き火の炎。そしてヘッドランプのLED。
これらを消した時、外はすごい世界だったことに改めて気付いた。
新月の空には満点の星々。
そして夜空を流れる天の川の揺らめき。

男3人で見るには惜しい美しさだった。
いや、男3人だからこそ純粋に感動できたのかも知れない。
