西表の赤い砂岩と緑が覆いかぶさる海岸線に、遠目にもこの花の白い色のアクセントがよく映えます。
近くによって匂いを嗅いでみました。
写真の花粉を撒き散らす大輪の花、意外にも爽やかな優しい香りをさせて楽しませてくれました。
ところがその隣に咲く花粉がまだ雄しべに硬く付いたままの若い花には、全くと言っていいほど香りがありません。これには驚きを感じました。
そうか!
姿形は若百合に敵うべくもない我々世代なのですが、目には好ましからぬ、その熟れにこそ、我々若者を越えた世代の誇るべきところがあるのかも、と、このユリに思う春なのでした。
君は芳しく咲いているかい?