島の手作り結婚式はすごい。特にわが西表青年会が作る披露宴はとんでもないと思う。島には冠婚葬祭関係業者はない。なので、適齢期を迎えた青年の結婚式は地域青年が自らの手で作り、お祝いする。
場所は西表校体育館。玄関両端に並ぶのは祖納、干立両部落の村の象徴「旗頭」のレプリカ。本物は本当に重要な島の行事でしかお目にかかれないが、こちらは子供旗頭で青年自身の手による製作。左はこの結婚式に合わせ、製作された祖納のナギナタ頭。
金屏風が生えるひな壇。右の星型のキャンドルも左のウエディングケーキもそして左奥に見える松竹に鶴と亀の見事な装飾、ひな壇を彩る花々、全て青年の手によるもの。このあたりは、青年会の中でも結婚式実行委員による力作。
お色直しに新郎新婦が退場する場所には巨大な星型アーチが。マーニと呼ばれるヤシの葉で編まれている。青年の中でもこの巨大な星の製作を知っている人はほとんどいなかった。たった一人の手によるもの。すごいサプライズ。
なんと350名が入れる会場。この大きなテーブルもよくある小さな会議用テーブルに天板を取り付けるなど工夫をこらして10名掛けにしたもの。
会場もすごいが、内容もすごい。
特にメインイベント。新郎新婦、お色直し後の再入場。
新郎、新婦を紹介する寸劇の後、暗転。幕が閉じて、50秒後に再び開けば、そこにはさっきまでなかった筈の車が・・・。
ここは体育館のステージの上。どうやって入れたの・・・?
模型じゃない・・・?
ざわつく会場。
チカッチカッとライトが点いて、「あっ!本物?」
ステージの上でエンジンもかかっていないのに、車はゆっくりと見事に回転。運転席から降りてきたのは運送会社を営む新郎だ!
後ろに回ってハッチバックを開けた途端、天井からドライアイスのスモークが・・・
みんなが固唾を飲んで見守る。
そしてその中から新郎が新婦を伴って現れた!!
拍手喝采のイリュージョンタイム。
こんなことが出来るのは日本広しと言えども西表青年会だけでしょう。
すごいなあ・・・って我ながら思います。
とにかく、おめでとう!
2人の門出に乾杯!