
昨日、となりのオバアともう一人近所のおばあで、海岸にアーサを採りに行ってきた。とても天気がよく、あたたかい一日だったので、やっと風邪から回復したフクも本人のたっての希望により同行。
去年はフクはこの時期内地にいたので、一緒に採りに行ってない。
アーサ、最初のポイントは見るからに少なかったので車から降りることすらせず、そのまま通過。次のポイントへ。
あるある。海岸の石を真っ青に染めてアーサが伸びている。ちょっと潮が引きすぎている加減だったが、いつもの場所よりかなり長いので採りやすい。
いくらでもあるので、約2時間ひたすらとりまくる。
近所のおばあはアーサに付く砂もものともせず、とりあえず大量に採っている。「砂は家で洗えばきれいになる。採るのはここでしか採れない!」それがこのおばあの道理。
2時間たって、「きりが無い。もういいでしょう!」と勝手に決め付けた。
至って満足したようである。
一方となりのおばあ。膝が悪いので腰を屈み屈み採るのがしんどそうだ。近所のおばあに少し差をつけられている。
それでも例年よりは沢山採っているはずなのだが、もう一人のおばあの収穫量を見ているので、2時間たってもやめたがらない。
「もっと採りたいわけよ!!」
そう言った。
フクと僕。
おばあらの一点集中型ではなく、当初は草を求め移動する遊牧民方式だった。おばあらと同じ場所で採って勝てるはずが無い。が、これが当たった。
まだ誰も入ってない場所を見つけ、大量に収穫。いつもは30分で飽きて遊びだすフクが2時間一度ももうやめようとは言わなかった。
いい漁場のせいか、それともお姉さんになったせいか。
これにはとなりのおばあも感心していた。
また、一昨年までは砂だらけのアーサしか採れなかったのが、今年はキレイに採るようになった。しかもそこそこ量も採る。
大戦力だ。
結局、2時間後の量では、二人がかりではあるけれど、僕らが一番多かった。
さて、意気揚々、3時前に家に戻ったが、そのアーサの量を見たママの顔が曇る。「何考えてんの!そんな採ってきてどうすんの!」
こっちは少し不満である。せっかく大漁したのに喜んでもらえないなんて。まるで生産調整のために作物を捨てる農家のような・・・。
まあ、いつもの5倍6倍ぐらい採ってきただから、後処理がきつそうなのは僕だって分かる。
それで自分でやることにした。後処理=「採ったアーサの掃除」である。
大きなタライに水を張り、そこに一掴みづつアーサの塊を浮かべる。水の中でよくもんで、砂やごみと分離。浮いたアーサを笊ですくう。そして水を切る。これを延々繰り返す。
終わった時には5時をまわっていた。
が、ママは言う。それで終わりじゃないんだから。中でもう一回洗うから勝手口に置いておいて。
「ええ~!キレイにしたよ~!もう十分やろ~!!」
でもママは子供も僕も寝た後、2時半まで一人でアーサを洗い続けた。
すごい根性だと思う。
朝、風邪と睡眠不足でひどい顔になった彼女が言った。
きれいにしたから、後はパパが広げて乾かして。
こんな量、冷凍庫には絶対入らないんだから。
はい。ごめんなさい。
すぐやります。