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水字貝を見つけたので、お祈りをして逃がす。

水字貝を見つけたので、お祈りをして逃がす。

2008/05/01

タカラの浜

せっかくの海のコース、しかし今日もいまいち天気は悪く肌寒い。
また、ゴーグルセットなどを持ってきていない人と僕が聞いてレンタルを準備した人との数に違いがあり、ゴーグルの数が足らない。全員でのシュノーケリングが出来ないのだ。
ただ、今日はけっしてシュノーケリング日和ではなく、誰も進んで泳ぎたがらないので良かった。
代わりに、用意していた竿で釣りなどしてもらう。
が、貧すれば鈍す。まったく釣れない・・・。
その間、ちょうど、ユリミナ(上原ではアカミナ。正式名称マガキガイ)が上がっている時期なので、僕がその辺にいないか探しにもぐってみた。すると、いるいる。
少しの間に20ほど採れた。
あんまり釣れないので、釣りの方はみんなすぐに飽きてしまったようだった。そこでユリミナ採りに誘う。
「面白そう!」
カップル2組がすぐに乗ってきた。探し方を教える。教えると言うよりもまずは目が慣れること。薄く苔を被って底の砂と同じ色をしているので、探すのは色ではなく輪郭。
いるいる!そういって2人はどんどん泳いでいった。
「大漁です!」
と帰ってきた男性が「大物も見つけましたよ」と言うので見せてもらうと、う~んこれは違う「イモガイ」。そして「クモガイ」。
そして「スイジガイ」
「ああ、珍しいですね。スイジガイ。最近少ないんですよ」
そう言って話をする。
スイジガイは貝殻が漢字の「水」の字に似ているところからスイジガイと言う。「スイジ」を「炊事」にかけて竈の魔除けにしたり、「火」が「水」を嫌うところから玄関において火事除けにも使うなどなど。
僕も水関係の仕事。だからカヤックの台車には「水字貝」を魔除けにくくり付けてある。こう見えても迷信深い人間だ。
そんな話をすると彼女が言った。
「これ、逃がしましょう!お守りの貝ですものね」
「ああ、いいですか」
「僕たちは勿論!」
ありがたい。ついでに竜宮城までお祈りを持っていってもらうことにした。
「今年1年、なにごともなく仕事して安全に遊べますように」
ポイッ!
捨ててるがな!