月別アーカイブ: 2008年7月

アサヨイ

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そして、夕方。
青年たちが丸一日、12時間を費やして作り上げた巨大なオヅナ、メヅナが向かい合って並ぶ十字路に、神司を先頭にして各オガミの氏子たちが入場してくる。
綱の周りに集まった青年たちの「ユイ!サー!ユイ!サー!」と世果報を引き込む大きな動作と張り裂けんばかりの大声に迎えられて。
十字路に到着した一行を取り囲んで、「さあ!さあ!さあ!さあ!」と全員でガーリが行われる。
この瞬間、青年たちの祭への情熱が爆発する。
爆発する!

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子供だって負けてはいない。
何日もかけて一から作り上げた御神輿を担ぎ上げ、走る。全力で回す。放り投げる。
情熱だ!
そしていよいよ綱引きが行われる。
一月も前から、始まったこの日の準備。住民総出の田んぼでの藁取り。そして青年だけでの藁取り。品取り(ご馳走の材料を現地調達すること)。
前夜祭。チナカキ。
全ての苦労はこの一瞬の為。

勝負は見事、西の勝ち。来年も豊年なり。
写真?
撮ってるはずがないでしょう!

チナカキ

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最高気温34度のアスファルトの上は体感40度。
朝6時から始まったチナカキ(綱綯い)作業は過酷を極めた。
もともと地元民中心の為、青年は数えるほど。そこに帰省中の高校生、石垣在郷友会なども加わって計10本の綱を編む。が、今年は平日の為か、例年になく人数が少ない。そこへきて猛暑でペースが上がらない。
最初は手伝っていた写真が主目的の観光客も、余りのきつさに何気なく逃げ出して、ついには一人もいなくなってしまった。
午後からは高校生も抜け、更に人数が減る。青年は全員熱中症気味。実際にリタイヤした者も。

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ようやく10本の綱が出来ても作業は終わらない。
今度は5本づつその綱を大綱に縒り合わせていく。
やり方は感動の伝統技術なり。
だが、いかんせん人が少ない。
どれもこれも重労働。
はっきり言って、写真を撮っている暇などない。
なので撮れたのは、既に完成した大綱。
ただこの青年の顔色を見てもらえば全てが理解できる筈。
いずれも普段から炎天下で仕事をしている若者なり。

プリヨイ(豊年祭)

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豊年祭。今日はプリヨイ。
各御嶽で神への感謝の宴が行われる。
僕の御嶽は西表校の裏にあるウフウガン(西泊御嶽)。
朝8時からここの準備。終わったら隣のパナリウガンの準備のお手伝い。それが終わったら、昨晩の豊年祭前夜祭の後片付け。気付けば、午後。とにかく忙しい。
昨日(今朝?)は家に帰ったのは午前2時半だった。
体はギリギリ。
そして午後3時よりプリヨイ。息つく暇もなく、突入。

だけど、このプリヨイが好きだ。
一年で2度しかない自分の御嶽でお酒を飲んで、先輩の話を聞ける日。そして神様と向かい合える日。
昨年のこの日は、神様のように一羽の鳥がイビの後ろでじっと立っていて、おじいなんかとともに、感動したものだ。

だけど、よそのウガンとの違いは、このウガンは神司(チカ)がしばらく絶えていること。新しい神司はまだ生まれていない。神司がいなければ、神様に話は通じないとよそのウガンの氏子たちは言う。
本当ならば、それだけ、ウフウガンの氏子たちは平和で満ち足りているのだろう。神司を通じて神様にお願いする必要はなく、ただ感謝するのみ。
そんなおじいたちが多く見える。